スマホで写真を撮っていると、ふとした時にスマホが自動的に「数年前のこの日」、つまり過去の同じ日に撮った写真を表示してくれることがある。
今日スマホが提示した写真は「4年前のこの日」である。
今はもうコロナ禍が収まったことになっている。それは良いこと。
ただ、4年前のこの日の光景を思い出すと、あの時は、この後何が起こるのかなんて想像すらできなかった。「無知」というよりは、あまりにも事が大きすぎてアホになっていたのかもしれない。
この頃はまだ、こっちでは感染は広まっていなかったのですが、それでもギュウギュウ詰めのzeppで雨具を着て、感染防止のような格好をしている様子は異常だと思った。そもそも室温も30度くらいにはなっていただろうに。
いくら盛り上がるライブとはいえ、そんな格好をしてまで来るファンの姿を目の当たりにするのは、ミュージシャンとしても辛いと思う。なぜならあの光景は、やはり異常だったから。それもあったし、国からのご達しもあったので、そのあとのライブは中止。
よく「一線を越えて」なんて言葉もあるのだが、おそらくあの時の光景が「一線」だったのかもしれないと思う。ただあの頃は、誰もその後のことなんて何もわかってなかったのだ。
「これを教訓に」なんてのは、おそらく無理な話で、でも物事には「一線」というものが存在することを知った。